藤井梨央(こぶしファクトリー)卒業に見る、仕事を「続ける」ということ

 

こぶしファクトリー 藤井梨央に関するお知らせ 

というタイトルで、2017年5月12日にこぶしファクトリーのサブリーダー・藤井梨央さんの卒業が発表されました。

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ネット上では、「いないのは寂しくなる」との惜しむコメントと同時に、「『アイドルになるのが夢でした』って言う奴以外はならないで欲しい」との厳しい意見も出ているようです。

 

 

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私にとって彼女は、℃-ute矢島舞美さんの熱狂的なファンというイメージ。


・矢島さんが食べ終わった弁当の空になったソースをジップロックに入れて持ち帰る
・移動バスで後ろに矢島さんが座っているのに、ずっと矢島さんの動画を見てニヤニヤしている
・神様にお願いしたいことで「鈴木愛理さんになって矢島舞美さんと遊びたい」と語る
・矢島さんに話しかけられて泣く
・秘蔵の矢島コレクションをジップロックに入れ、それを触るときは白い手袋はめる

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そんじょそこらのファンよりずっと熱い。。。

そんな強烈なエピソードの影についつい隠れてしまいがちですが、
彼女の人間性ってそれだけで語れるものではないんです。
実は彼女、地元でも有名な名門進学校に通う才女だったようで、器械体操等のスポーツも得意な女の子です。
そして大学生となった今でも、仕事が休みの日や移動の時間も勉強に時間を費やしている頑張り屋です。

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今日はお休みだったので、、
勉強day!!!!!!  

 

朝はしっかり勉強して、新幹線の中でも勉強して、
リハーサル後は眠くなったけど握手会で目が覚めて…

 

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人って、大抵は多面性がありますよね。
「飽きっぽい」「自己中心」「ゲーム好き」「友達付き合いがいい」「会社員」「夜更かしする」……

 

 小さい頃からずっと一つのことだけ好きでい続けられる人って周囲を見てもかなり少ないです。
私たちって成長する過程で、色んなものを見、考え、触れ、あらゆる立場に置かれ、判断を求められ、選択してきたのですから、変わって当然。
あの浅田真央さんですら今は「生まれ変わるとしたらフィギィアスケートは選ばない」と言っているくらいですから。
人は生きていく中で経験を通して、変わるものです。
考え方も、感じ方も。

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藤井さんの人間性を考えてみると、、、

スマイレージオーディションで指摘を受けたところをあえて直さなかったり、グループ最年長だったにもかかわらずリーダーになれず涙したり、矢島さんにキモがられても構わず追っかけたり、とにかく「チョット?愚直に!猪突猛進」。これが根幹にあると思うんです。

 

プロデューサーつんく♂も次のように言っています。

「藤井みたいなのが入ってきて、かき乱すのも一つありかな」

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ちょっと話を変えて。

仕事を辞める時ってどんな時でしょう?

私、転職経験があります。
将来他にやりたいことあるし、お金貯めるためにとりあえずやろう。
そんな中途半端な気持ちで入社したのに、気が付くと仕事に本気になっていました。
結局は、最初に決めた目標に向かうため退職をしましたが、
今でもふと、あの時どうしたら(何があったら)辞めていなかっただろうと考えることがあります。

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前職は中小企業の営業職でした。
ポイントをまとめると、、、

【評価点】
・自由に仕事をさせてもらえた。
 取引額が大きくなっても、赤字にならないなら基本的に口出しされない。
・通院等で仕事を抜けても、誰にも何にも言われない。
・なんなら小一時間ふらっと消えてもバレない。
【問題点】
・給料が上がらない。どんなに業績を上げてもボーナスが変わらない。
・残業して当たり前。夜の8時に帰ると一番乗りだったなんてのもザラ。
 早く帰るとヒマだと思われて仕事を振られる。
・現場の文句が多く、営業の立場が弱い。うだうだとそれを聞かなければならない。

1 評価点>問題点なら辞めないんですね。
2 評価点=問題点なら、これもやっぱり辞めないと思うんです。
3 評価点<問題点になったとき辞めたいと考えます。

4 評価点<新たな目標(夢) この場合も、辞めたいと考えます。

 

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私の場合は、4+(少しの3)が理由でした。
やっぱり、最初に叶えたいと思った目標をあきらめることができませんでした。

しかし、私は最初、3年で辞めると固く決めていたのに、気が付くと4年半が経っていたのです。
それは、当時やっていた仕事に面白さを感じていたからに他なりません。
つまり、1の状態です。
当時の私は売上げをどんどん伸ばしており、個人の売り上げだけで見ると、営業部の中でもトップクラス。伸び率だけで見るとトップだったと思います。
お客さんとの信頼関係が強くなり、自分にどんどん仕事を振ってくれるのがとにかく楽しかったです。先輩と飲みに行けば営業論をぶつけあったりして。本気で情熱を注いでいました。
それに比例して、数字もどんどん伸びていきました。

そして、数字もある程度伸びきった(天井についた)とき、ふと思ったのです。

 

面白くない。飽きた。次に行こう。 

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(あくまでこの写真が私の心理と合ってただけです。他意はありません。)

 

では、どうすれば「続く」のか?

その仕事の魅力が一つだけというのはとても不安定です。
働き「続ける」というのはいくつもの魅力が網目のように支えているようなものなのです。
やりがい、報酬、同僚や上司との関係性、などなど。
この網が細かければ細かいほど、落っこちずに「続ける」ことができるのです。
つまり、本人の意思だけでなく、周囲だってこの網目を細かくすることはできるはずなんです。

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藤井さんの場合、非常に優秀でスポーツもできる。
もちろん彼女の努力もあると思いますが、非常に全体としての能力が高いですよね。
だからこそ、他の分野で自分の力を試してみたいと思うことは当然のことです。
元々、意志の強い彼女ですから、一度他の道に行くと決めたら後には引かないのでしょうが、
「もっと、ここにいたい!楽しい!」と思わせる細かい網目があったら、
その能力を芸能の道で長ーーく伸ばすことに使ったのかもしれません。

 

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(お笑い役も買って出てくれる藤丼)

 

でも個人的には、

「続ける!」というよりも「なんか続いちゃった(てへっ)」な感じがいいよね!

と思うのでした。

 

 

■■あとがき■■
道を変えたからと言って、それまで本気じゃなかったなんてことはないんです。
しかし、もう運命共同体にはなれないのだから、そこは去る側にも送る側にもそれぞれの感情があります。
「またかよ」「寂しいから、辞めるの止めない?」「だったら最初からやるな」…
そんな言葉だって、その人のことを本当にどうでもいいと思っていたら生まれない感情だと思います。
その決断に嘘がないなら、きっとそんな言葉の一つ一つをちゃんと受け止められます。

…やっぱり、もし彼女がリーダーだったら、違う未来だったのかもしれないと少しだけ思うのでした。

 ■■追記■■

ニュース詳細|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト

藤井さん、最後まで頑張れなかったみたいですね。
何があったのかはわからないけれど、少し残念な気持ちが残ります。